安心安全に暮らしたいなら、大地震に強い建物を選ぶ01

1.住まい基本(安心安全)編

(1) 安心安全(大地震想定編)

B.建物

前回から“安心安全”のうち、「耐震性」に関しての続きです。
今回は「建物」について考えてみます。

しかし、実は「建物」については、出来上がってしまうと一級建築士でも外から見て「この建物は危ない」とは分からないそうです。
#傾いていたり錆が大量に流れていたりと、明らかに分かる建物もありますが。

なので、ここでは、過去の大地震を参考に、様々なタイプの建物の倒壊可能性を推定したいと思います。

a.築年

中古のマンションや戸建てを購入する場合、建物が“いつ”建てられたのかということは非常に大切です。
また、建物は基本的には時間の経過とともに老朽化するものなので、新しい建物の方がいいに決まってはいるのですが、いくつか「〇年以降」が重要な意味を持つ年があります。

[1981年] この年以前に竣工した建物を「旧耐震」といいます。
建物の耐震性能の転換期として一番有名な年ですね。この年に改正された建築基準法で耐震性が強化されました。具体的には、「旧耐震」が震度5強程度の揺れでも倒壊しないことを基準としてたのに対し、「新耐震」は震度6以上の大地震でも倒壊しないような構造基準となっています。
鉄筋コンクリート造(以下、RC造)でも「旧耐震」の建物は避けましょう。
#ただ「耐震改修」が済んだ建物は、逆にお勧めです。

[2000年] 木造の耐震基準が強化されました。
具体的には、耐力壁の配置や筋交いの接合部等について新たに厳しい基準が設けられ、揺れに強くなりました。
中古の木造戸建住宅を検討するのであれば、2000年以前の建物は避けましょう。

[2007年] 耐震偽装事件を受けて、建築確認・検査が厳しくなりました。
中古マンションを検討する際、あまり聞いたことのないデベロッパーや施工業者だと躊躇する方がいるようですが、この年以降(建築確認申請の日付が2007年6月以降)の建物でしたら、あまり気にしなくてもいいのではないかと思います。
#ただ、問題があった場合の保険機能(建替えなどの補償ができるか)という意味では、差があります。

安心安全の観点から建物を選ぶなら・・・正解は『新耐震の建物』

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「不動産鑑定士」として相談を受けているうちに、物件購入を検討する多くの方が主客転倒(※)のアプローチをとっているのではないかなと疑問に思うことが多く、物件購入を検討する前に知っておいていただきたい不動産の基本についてお話ししたいと思っています。
(※)現在「マーケットに出ている物件」を前提に考えるのではなく、そもそもどんな不動産がリスクも少なく、資産性も保たれる可能性が高いのかを考えていただきたいと思っています。